どうも!
S塾のりょーたです!
いきなりですが、皆さんは「that」について
どれぐらいご存知ですか?
「that」の働きを全て言えますか?
この質問に即答できる方は、
ごくわずかだと思います。
それぐらい「that」が
英文中でいろんな働きをし、
かつ何度も出てきます。
それなのに、「that」の用法をきちんと
理解していない方がたくさんいます。
なので今回はそんなthatの用法について
徹底解説していきます!
ではなぜ、「that」の働きがよくわからないのか?
それは「that」の働きを
バラバラで習うからなんです。
中学校の時に、「あれ」と訳す「that」を習い、
次に接続詞の「that」を習い、
次に関係詞の「that」を習い、
と結局「that」の働きがどれぐらいあるのか、
わからないまま、
その都度情報が増えていきます。
であるなら、一気に「that」をやってしまった方が効率的ですよね!
だから僕が何冊もの参考書や問題集を読み、その働きをまとめましたので、「that」に悩んでいる人はぜひご覧になってください。
意外とこうやって「that」がまとまっているモノは少ないので、読んで損はないと思いますよ!
それでは本編スタートです!
- 「that」が苦手でよくわからない…
- 「that」の働きが多すぎて頭がこんがらがる…
- 関係詞の「that」とか接続詞の「that」とかの見分け方がわからん…
- そもそも「that」ってどれだけ働き方があるの?
- 強調構文とか意味わからん…
この内容をマスターすると
- 「that」の働きが全て理解できる!
- 接続詞の「that」と関係詞の「that」を見分けることができるようになる!
- 「that」について悩むことはなくなる!
- 瞬時に「that」の働きがわかるようになり、速読に活かせる!
- 強調構文や仮主語構文といった頻出の構文が理解できるようになる!
本記事の内容
- 意外と知らない指示語の「that」用法
- 【盲点】副詞の「that」の意味
- 【復習】関係詞の「that」の働き
- 読解に頻出の接続詞の「that」を徹底解説!
- 意外とまとまってない!?
「it」と「that」を使った構文を全解説! - 第6講確認テスト
この記事を書いている僕は、現役の塾講師で英語を教えて、2023年現在で7年目です。
そんな僕がわかりやすく解説します!
指示語としての「that」の5つの用法
指示語ってことは「あれ」とか「あの」とかで訳す「that」についてですよね?
そうそう!
中学で序盤に習う
「that」の用法やね!
でも、意外と知られていない働きがあるから、1つ1つ確認していってや!
代名詞「that」の3パターン
まず最初は、代名詞の「that」です!
名詞の働きをする「that」で指示語になるので、
何かを指す働きをします。
②と③がポイントとなります!
①「that」:「あれ・それ」
(例)That is a pen.「あれはペンだ」
これは大丈夫ですよね?
②反復を避けるために使われる
「that+修飾語句」の形
←主に比較(のニュアンス)で使われる!
(例)The population of America is larger
than that [of Japan.]
「アメリカの人口は日本(の人口)より多い」
「that」が「the population」を指していて、
このように「修飾語が後ろに付く」パターンの
指示語となります!
代名詞+修飾語句の形
・「that+修飾語句」
←可算・不可算両方に対応!
(複数形のthoseも同じ)
・「the one+修飾語句」
←可算のみ
※可算:可算名詞のことで、数えられる名詞のこと(dogとかpenとか)
不可算:不可算名詞のことで、数えられない名詞のこと(waterとかmoneyとか)
補足なんですが、例のように後ろに修飾語がある場合は、同じ代名詞である「it」を使うことはできません!
「it」は単体でしか使えないので、
今回のように「of Japan」みたいな
修飾語句はNGです!
③that [which〜]:「〜すること・もの」
=関係代名詞の「what」
(例)That [which you learn] will give you confidence.「学ぶことが自信につながる」
これは、「that which 不完全な文」の形で、
関係代名詞の「what」と同じ働きができる用法です!
関係代名詞の「what」が?な方は、
第5講を見てくださいね!
・「those who〜」:「〜する人々」
=「people」
(例)Those [who are lazy] will not pass.
「怠け者は決して合格しない」
これは、「that」の複数形である「those」が
関係代名詞「who」の先行詞となって
「人々」を表す用法です。
英文の中で出てきた時に、「怠けているあれら」とかにしちゃうと、?になってしまうので、
この用法をしっかり覚えておいてくださいね!
ちなみに、
「those」単独でも「人々」という意味になる
こともあります。
形容詞「that」の2パターン
- ①「that」:「あの・その」
-
(例)That pen is mine.
「あのペンは私のものだ」 - ②「that /those」+先行詞+[関係詞]
-
この「that」は、
関係詞で修飾されることを予測するマーカーの役割をします!
なので、「that」自体の意味はありません。
(訳す必要がないということです)(例)This is that book [which I bought yesterday.]
「これは私が昨日買った本だ」
副詞の「that」の意味
意外と知らないのがこの副詞の「that」だと思います!
働きは1つだけしかないので、サクッと覚えましょう!
副詞の「that」
「that」:「そんなに〜」
(例)「that far〜」:「そんなに遠くに〜」
「that cruel」:「そんなに残酷な〜」
関係詞の「that」の働き
関係詞の「that」については第5講で解説しましたので、簡単に解説して終わりにします!
関係代名詞の「that」
(例)This is a bus that [goes to the station.]
「これは駅へ行くバスだ」
主格の関係代名詞の「that」です。
「名詞+that+不完全な文」の形で出てきます!
関係副詞の「that」
(例)There is nowhere [that I can relax.]
「くつろげる場所がどこにもない」
時を表す名詞・
場所を表す名詞[-where,place]・
「the reason」の後ろに「that」が来て、
完全な文を導きます。
それぞれ「when」「where」「why」
に言い換えることができますね!
関係詞がわからない方はこちら!
【メイン】接続詞の「that」の働き
接続詞の「that」が働きが多くて、よくわからないです…
そうやね…
英文の中ではこの「that」が一番よく出てくるので、1つずつ丁寧に解説するね!
名詞節を作る「that」
接続詞の「that」の中で、
ほとんどがこの名詞節の「that」です!
基本的な形と意味は、
接続詞の「that」の基本
「that+完全な文」
=「〜ということ」
名詞節ということは、
「S・O・C」になるということです!
その働きにもう1つ「that節」独自の働きが
プラスされて
全部で4つありますので、
一緒に見ていきましょう!
Sのかたまりとなる!
(例)<That a man depends on others> is true.
「人が他人に依存しているというのは真実だ」
これを最初見たときに、「that a man:あの人」と形容詞の「that」として捉えてしまう方がいるかもしれません。
そうすると、「That a man」がS、
「depends on」がVとなり、
もう1つのVの「is」が浮いてしまいます…
この形を見たら、「Sのかたまりとなるthat節」
というものを紹介します!
Sのかたまりとなるthat節
「That he…」
「That a/the man…」
「That books…」を見たら、「Vが2つ来ること」を予測!
2つ目のVまでがthat節のかたまりとなって、
Sの働きをするワケですね。
また、この<That a man depends on others>のかたまりを「It」に置き換えて、<that〜>を
「is」の後ろに持ってくることができます!
これを仮主語構文と言いますが、
⑤の項目で後ほど解説します!
他動詞のOのかたまりとなる!
(例)I think <that he is honest.>
「彼は正直だと思う」
このタイプの「that」のみ省略できます!
名詞節の「that」は関係詞の「that」のように
なんでも省略できるワケではありません!
SV thatS’V’〜
「SV that S‘V’〜」
=「Sは〜と思う・言う」
that節の前に「think」や「believe」のような
「思う・言う」系のVがきます!
なので、
that節の中は「筆者の主張・思考」を表します。
もう1つのポイントなんですが、
他動詞のOにはなれるが
前置詞+that節
「that S’V’」は
前置詞のOにはなれない!
ということです!
(これは第2講・第3講でも解説しています)
前置詞+that節NGの例外
「in that S’V’〜」
=「〜とするという点で」
「except that S’V’〜」
=「〜するという点を除いて」
be動詞のCのかたまりとなる!
(例)The problem is <that he is lazy.>
「問題なのは、彼が怠け者だということだ」
Cの働きをする名詞節の「that」のよく出る形を
4つ紹介しますね!
Cの働きのthat節
「The fact is that~」
=「事実は〜」→「実は〜」
「The problem is that~」
=「問題なのは〜」
→「困ったことに〜」
「The trouble is that~」
=「困難なのは〜」
→「困ったことに〜」
「The probability is that~」
=「可能性は〜」
→「おそらく〜」
(例1)The fact is <that he is a teacher.>
「実は、彼は先生だ」
(例2)The trouble is <that I have no money .>
「困ったことに私にはお金がない」
(例3)The probability is <that it will rain tomorrow.>
「おそらく、明日は雨が降るでしょう」
同格を作る!
同格のthat節
「名詞+that〜」
=「〜という名詞」
この形、どこかで見たことありませんか?
実は、関係詞の「that」と同じ形
になるんですね。
なので、見分ける必要があります!
その見分け方を教えますね!
では、次の2つの英文を見てください。
(例1)The fact that he is honest is wrong.
(例2)The fact that they believe is wrong.
どちらが「同格」で、
どちらが「関係詞」かわかりますか?
その見分け方は…
名詞+that節の識別法
「that」の後が
完全な文→同格のthat
不完全な文→関係詞のthat
です!
では、2つの例文を使って解説していきますね!
(例1)は「that」の後が「he is honest」
と完全な文なので、同格のthatとなります!
なので、
訳は「彼が正直だという事実は間違っている」
となります。
このときの同格のthatの働きなんですが、
「the fact」の中身・内容を説明しています!
「the fact」=「he is honest」という
関係ですね。
(例2)は「that」の後が「they believe」と
「believe」の後ろにOが欠けた不完全な文となっています。
なので、この「that」は関係詞のthatと
なります!
訳は「彼らが信じている事実は間違っている」
となります。
このときの関係詞のthatは同格のように
「the fact」の中身・内容は説明していません。
これが、
同格と関係詞のthatの見分け方となります。
これから「名詞+that節」という形を見たら、
後ろが完全なのか不完全なのかは毎回確認
しましょう!
最後に、
同格のthatを導ける名詞を一覧で載せておきます!
(全部覚える必要はありません。軽く眺めておいてください)
同格のthatと相性のいい名詞
①「fact」系
advantage:利点/conclusion:結論
agreement:一致/chance:可能性
condition:条件/danger:危険
difference:相違/discovery:発見
effect:効果/evidence:証拠
exception:例外/fact:事実
ground:立場/law:規則
likelihood:可能性/mistake:誤り
possibility:可能性/principle:原則
probability:見込み/result:結果
sign:合図/truth:真実
②「news」系
information:情報/instruction:指示message:知らせ/news:情報
notice:通告/prophecy:予言
report:報告/rumor:うわさ
saying:格言/story:うわさ
③「remark」系
announcement:告知
argument:議論/assertion:主張
claim:主張/comment:意見
complaint:不平/confession:告白
excuse:弁解/explanation:説明
promise:約束/protest:抗議
remark:意見/reply:返事
statement:声明/theory:説
④「idea」系
belief:信念/certainly:確信
hope:希望/idea:考え
knowledge:知識/mind:意見
notion:見解/opinion:意見
point:問題点/question:疑問点
thought:考え/view:見解
⑤「order」系
command:命令/demand:要求
desire:願望/duty:義務
need:必要性/order:命令
proposition:提案/request:要望
suggestion:提言
⑥「feeling」系
anxiety:心配/assumption:仮定
confidence:自信/conviction:確信decision:決心/determination:決意
fear:不安/feeling:気持ち
guess:推測/impression:感じ
observation:観察/pride:誇り
realization:自覚/recognition:認識supposition:仮定/suspicion:感じ
understanding:了解
副詞節を作る「that」
副詞節を作る「that」は
決まり文句のパターンのみです!
なので、形をしっかり覚えていきましょう!
副詞節の「that」①
感情表現+thatS‘V’〜
=「〜して」
←感情の原因を表す
(例)I was glad (that they liked it.)
「彼らがそれを気に入ってくれたことが
嬉しかった」
感情表現のところは、
「sorry:〜して残念だ」とか
「be動詞+surprised:〜して驚いた」などが
あります。
副詞節の「that」②
so 形/副 that S’V’〜
「(そんなに)~くらい形/副」「〜ほど」
(例1)I am so young (that I can’t do such a thing).
「私はそんなことをできないくらい若い」
この構文は中学のときに「so that構文」として
習うヤツです。
で、そのときに「とても〜なので〇〇だ」みたいに訳したと思います。
今回の例文も
「私はとても若いのでそんなことはできない」と訳してもなんら問題はありません。
しかし、僕はあえてその訳し方を教えていません!
それは、その訳し方だと意味が通じないときが
結構あるからです。
例えば、こんな文ではどうでしょうか?
He isn’t so smart that he can teach someone study.
これを「とても〜なので〇〇だ」と
訳そうとすると、
「彼はとても賢いので誰かに勉強を教えることができるのではない」と意味が通じない訳になってしまいます。
だから、後ろから
「彼は誰かに勉強を教えられるくらい賢くはない」とした方がいいですね!
こうした訳になる理屈なんですが…
「so」は副詞で「そんなに」という意味です。
なので「so smart」で「そんなに賢い」
となります。
そうすると、「そんなに」って
「どんなになん?」となりますよね?
それを副詞節のthat節を使って
補足説明しているワケなんです。
「そんなに賢い」→「どんなに?」→
「that he can teach someone study
=誰かに勉強を教えられるくらい」
と「程度」を表す用法となります。
副詞節の「that」③
such a/an 形 名 that S’V’〜「(そんなに)~くらい〇〇だ」
「so」は名詞がなくても、
形容詞や副詞単体を後ろに持ってくることはできますが、
「such」は後ろに名詞がないとダメです!
ちなみに「so」の後ろに名詞を持ってくる場合、
「so 形 a 名詞」という語順になることに注意です。
(例)He is such a nice man (that everyone likes him.)
「彼はみんなが好きなくらい素敵な人だ」
もちろん名詞の部分が不可算名詞の場合は、
「a/an」は必要ありません!
「such that〜」の場合
such that S’V’〜
「〜なくらいのものだ」
「すごいものなので〜」
「such」と「that」がくっつく場合があります。このときの「such that」は「so great that」に
言い換えられ、「〜なくらいすごい」
というニュアンスを伝えます。
(例)His talent was such (that he became a
famous player.)
「彼の才能は有名な選手になるくらいのものだった」
=「彼の才能はすごいものなので、有名な選手になるほどだった
このパターンの「such that」は倒置が起こる場合がありますので、紹介だけしておきますね!
(例)Such was his talent that he became a famous player.
「such」が前に出て、
「his talent」と「was」が入れ替わって
倒置が起こっています。
訳は同じです。
副詞節の「that」④
so that S’ 助動詞 V’〜
「〜するように」
「〜するために」
また、「so that」系なんですが、
先ほど②と形が違います。
それは、
「so」と「that」がくっついているんですね。
これは「〜するように」の「様態」や
「〜するために」の「目的」を表す
用法となります。
(例)I opened all the windows so that the air would come into the room.
「私は、空気が部屋に入ってくるように、
全部の窓を開けた」
この構文のとき、
V’の部分に助動詞がセットになるんですが、
なぜかと言いますと、
「〜するように」「〜するために」の意味は
どちらも「まだ未定」のモノを表しています。
その「まだわからない」ことを表すために、
この「so that構文」のthat節の中に、
canとかwillとかの助動詞を使うワケですね。
今回は、過去形の「opened」が使われているので、「will」ではなく「would」になっています。
(時制の一致っていうモノです)
副詞節の「that」⑤
ー, so that S’V’〜
「その結果〜」
④と形が似ていますが、
何が違うかわかりますか?
形を見ると、
「so」の前にカンマ[,]があるのと
助動詞が使われていませんね!
先ほど言ったように、
「まだ未定だ」ということを表したければ、
that節の中に助動詞を使うんですが、
「確定したモノ」であるなら、
助動詞を使う必要はありません。
なので、「〜した、その結果〇〇」となります。
(例)I went to France, so that I worked in France.
「私はフランスへ行った、その結果フランスで働くことになった」
このような訳になります。
OKですか?
これから「so that構文」って言われたら、
②・④・⑤の3パターンがあることを
頭に入れておいてくださいね!
副詞節の「that」は以上となります!
他にも「now that」とかもあるんですが、
これは従属接続詞の一種という風に捉えて、
今回では割愛させてもらっています。
従属接続詞については第4講で!
「it」と「that」がからんだ構文まとめ!
thatについてだいぶ理解できました!
でも学校で習った強調構文とかがわからないです…
「that」単体で働くのは今までまとめたモノで終わりやねんけど、「it」とセットになって現れるパターンがあるねんな!
それが今言ってくれた強調構文とかやねん!
これも一気にやっていくから、ラスト頑張っていこ!
仮主語構文
まずは、仮主語構文です!
仮主語構文とは、「it」を仮の主語として置き、
「that節」「疑問詞節」「to V」「Ving」などの<名詞のかたまり>を後ろに回す構文です!
なぜこんなことをするのかと言うと、
英語はとにかく頭でっかちになるのを
嫌うからです。
前半部分が長くなりそうなら、
後ろに持っていく傾向にあります。
これをしているのが仮主語構文です。
(例1)<It> is natural <that you get angry with him.>
「あなたが怒るのは当然だ」
この文は元々
<That you get angry with him> is natural.
という文であり、
これだとSの部分が長くなってしまいます。
なので、いったん仮のSである「it」を置いて、
本来のSであるthat節を後ろに持っていくという
形になってます!
that節に関してもう1文
(例2)<It> was a pity <that he couldn’t come.>
「彼が来れなかったのは残念なことだった」
この文も、元々は
<That he couldn’t come> was a pity.
という文で、仮のSの「it」を置き、
that節が後ろに回った形となります。
「that節」以外の、
仮主語構文も紹介しておきますね。
(例3)<To study English> is important.
「英語を勉強することは大切だ」
→<It> is important <to study English.>
(例4)<Playing as a chid> is important.
「子どもの頃に遊ぶことが大切だ」
→<It> is important <playing as a child>.
(例5)<Whether he will come> doesn’t matter.
「彼が来るかどうかは重要ではない」
→<It> doesn’t matter <whether he will come.>
「whether」は疑問詞ではありませんが、
この形が使えます!
仮主語構文?を使った熟語
次はこの仮主語構文を使った熟語を紹介します!
タイトルが「仮主語構文?」となっているのは、
以下の
①〜④は形は、仮主語構文の形なんですが、
「It」がthat以下を指しているわけではありませんので、こういう表現にさせてもらいました。
仮主語構文?の熟語①
It seems[appears] (to 人)
that S’V’〜
「(人には)~のように見える・思える」
(例)It seems to me that she knows him.
「彼女は彼のことを知っているように見える」
仮主語構文?の熟語②
It happens[chances]
that S’V’〜:「偶然〜する」
(例)It happened that I met him.
「私は偶然彼に会った」
仮主語構文?の熟語③
It follows that S’V’〜
「当然〜ということになる」
(例)It follows that he is wrong.
「彼は(当然)間違っているということになる」
仮主語構文?の熟語④
It turns out that S’V’〜
「〜であることがわかる」
(例)It turned out that the plan was perfect.
「その計画が完璧であることがわかった」
仮主語構文?の熟語⑤
It occurs(to 人)that S’V’〜「(人の心に)~が思い浮かぶ」
(例)It occurred to me that I ask him to go.
「私は彼に行くよう頼むことを思いついた」
仮目的語構文
仮主語だけでなく、
仮目的語として「it」を置いて、
that節がOの代わりをすることもできます!
that節以外にもto Vも同じ働きができるので、
同じ例文で確認しましょう。
(例)「that節」ver.
I find <it> difficult <that he will come here.>
「彼がここへ来ることは困難だと思う」
→仮主語構文みたいに置き換えることはできません!
「I find that difficult he will come here difficult」
(例)「to V」ver.
I find <it> difficult <for him to come here.>
「彼がここへ来ることは困難だと思う」
「to V」の前に、「for 人」を置くことで、
「to V」のSを表すことができます!
(これを意味上の主語と言います)
今回は、「I find」のSと「to come」のSが違うので、「to come」の前に「for him」をおく必要があります!
(「私が来る」のであれば、「I find」と同じなので、「for me」とする必要はありません)
仮目的語構文を使った熟語
仮目的語構文の熟語①
take it for granted that S’V’〜:「〜なのは当然のことだと思う」
(例)I take it for granted that he’ll get married.
「彼が結婚するのは当然のことだと思っている」
仮目的語構文の熟語②
have[take] it that S’V’〜
「〜だと思う」
(例)I had[took] it that the boy was your son.
「私はその男の子があなたの息子だと思った」
仮目的語構文の熟語③
depend on it that S’V’〜
「〜をあてにする」
(例)You can depend on it that he will join the plan.
「彼がその計画に参加するのをあてにしてもいい」
仮目的語構文の熟語④
see (to it) that S’V’〜
「〜するよう取り計らう」
(例)Would you see to it that the children can
play?
「子どもたちが遊べるよう取り計らっていただけませんか」
仮目的語構文の熟語⑤
owe it to A that S’V’〜
「〜なのはAのおかげだ」
(例)I owe it to my friends that I have been able to work.
「私が働くことができたのは友人たちのおかげだ」
強調構文[分裂文]
強調構文とは、
「It is A that〜:〜なのはAだ」の形で、
Aを強調させる構文です!
強調構文は、学校で習いますが、
イマイチわかりづらくて、
その見抜き方やどういう形が強調構文になるのかといったモノをあまり知らない人が多いと思います。
この章で強調構文はバッチリになりますので、
頑張っていきましょう!
①強調構文の形
強調構文の形①
It is 名詞 that 不完全な文
「〜なのは実は[なんと]名詞だ」
まずは、「It is that」で名詞をはさむパターン
です。
このとき、「that」の後ろは不完全な文となるのですが、
この「that」は関係代名詞と捉えると
わかりやすいです!
なので、この「that」は
「who」「which」で代用できます。
(例)It was Tom that I saw yesterday.
「私が昨日見かけたのは実はトムだった」
訳すときは、「強調構文」だと気づいているアピールを採点官にするために、
「実は」とか「なんと」とかを入れて訳すといいですね!
強調構文の形②
It is 副詞 that 完全な文
「〜なのは実は[なんと]副詞だ」
次は「It is that」で副詞をはさむパターンです。
この副詞の部分には、
前置詞句などの副詞句、副詞節も来れます!
このとき、「that」の後ろは完全な文
となります!
なので、この「that」は接続詞と捉えると
わかりやすいです!
(例)It was yesterday that I saw Tom.
「私がトムを見かけたのはなんと昨日だった」
さっきの例文と同じですが、
強調する部分を副詞「yesterday」にすることで、
that以下は完全文となり、
訳も「昨日」を強調するイメージとなります。
最後に…
「It is」と「that」は単なるマーカーに過ぎないので、「それ」と訳したり、仮主語構文みたいにthat以下を名詞にかけたりすることはできない!
ということは覚えておいてください!
②It is A that〜の識別法
次に、「It is A that〜」の識別法についてです。
この形は、「仮主語構文」と「強調構文」の
2種類あるので、
どちらなのかを見抜く必要があります!
今から、Q&A方式でそのパターンを紹介していきますね!
- 「It is 副詞 that 完全な文」ときたら?
-
強調構文!
- 「It is 名詞 that 完全な文」ときたら?
-
仮主語構文!
- 「It is 名詞 that 不完全な文」ときたら?
-
強調構文!
- 「It is 形容詞/Vp.p. that~」ときたら?
-
仮主語構文!
この見抜き方はメチャクチャ使える方法ですので、ぜひ覚えてください!!
③この形を見たら強調構文!
強調構文の典型的なパターンを紹介します!
この形を見たら、
スグに強調構文だと判断しましょう!
こんなのは強調構文!①
It is 人 that 〜
普通なら、
「He is」とか「She is」とかになるはずなのに、こういう形にしてるということは
強調構文だということです。
(例)It was he that I saw yesterday.
「私が昨日見かけたのはなんと彼だった」
「It is 名詞 that」ときているので、
thatの後ろが不完全か判断しましょうね。
また、この「that」は「who」に
置き換えることもできます!
こんなのは強調構文!②
It is 複数名詞 that 〜
これもさっきの①と同じで、
普通なら「They are〜」とかになるはずなのに、この形をしているので、
強調構文だとわかります!
(例)It was the Greeks that created alphabet.
「アルファベットを作ったのは実はギリシャ人だった」
この「that」も「who」に置き換えることもできますね!
こんなのは強調構文!③
It is 固有名詞 that/which/who〜
この形の場合、固有名詞の後ろに
「カンマ[,]」が来るはずなんですが
(which/whoの場合)
「カンマ」が無いので、
強調構文と判断します!
(例)It was Tom who I saw yesterday.
「私が昨日会ったのは実はトムだった」
こんなのは強調構文!④
It is not A that〜,but B
「〜なのはAではなくBだ」
これは「not A but B:AではなくBだ」が
強調構文化した形です。
元々は、「It is not A but B that〜」
の形だったのが、
「not A」の部分を強調して、
主張である「but B」を後ろに持っていきます。
(例)It is not what he says that annoys me,but how he says it.
「私をイライラさせるのは、彼が話す内容ではなく、その話し方だ」
また、一旦「not A that〜.」
と文を切る形もあります。
その場合は、「but」が消え、
いきなりBの内容から文が始まります。
(例)It is not what he says that annoys me.
It is how he says it.
「私をイライラさせるのは彼が話す内容ではない。それはその話し方だ」
「but B」の部分を強調するパターンもあります。
その形は「It is but B that〜,not A」
となるんですが、
いきなり「but」が出てくると、
「not」との関係性がなくなり、
不自然になるので、「but」は省略して、
「It is B that〜, not A.」という形になります。
(例)It is how he says it that annoys me,not what he says.
「私をイライラさせるのは彼の話し仕方であって、彼が話す内容ではない」
とにかく、
「It is not〜 that」の形を見たら、
強調構文を疑ってみましょう!
こんなのは強調構文!⑤
It is not only A that〜,
but also B
「〜なのはAだけでなくBもだ」
これは
「not only A but also B:AだけでなくBも」が
強調構文化した形です。
基本的には、「not A but B」のパターンと同じですので、サクッといきましょう。
(例)It is not only what he says that annoys me,but also how he says it.
「私をイライラさせるのは彼が話す内容だけでなく彼の話し方もだ」
こんなのは強調構文!⑥
It is not so much A that〜,
as B
「〜なのはAというより
むしろBだ」
これでラストになります!
これは、
「not so much A as B:AというよりむしろBだ」が強調構文化した形です。
これも「not A but B」と理屈は同じです。
(例)It is not so much what he says that annoys me, as how he says it.
「私をイライラさせるのは、彼が話す内容というよりむしろ彼の話し方だ」
④疑問詞の強調パターン
最後に、疑問詞を強調するパターンを紹介して
終わりにします!
疑問詞の強調パターンは2種類あって、
疑問文のパターンと
間接疑問文のパターンがあります。
それぞれ微妙に形が違いますので、
丁寧に見てくださいね。
疑問詞を使った疑問文パターン
疑問詞 is it that〜?
(例)When did he go there?
「彼はいつそこに行ったのか」
この「When」の部分を強調すると、どうなるか?
→It is when that he went there?
となりますよね?
でも、この形はアウトなんです…
whenとthatが続いてて、
何かおかしさを感じますよね…
なので、疑問詞をアタマに持ってきて
「is it」の形にします!
→When is it that he went there?
「彼がそこに行ったのはいったいいつか」
となるんです!
「疑問詞 is it that〜?」という形を見たら、
強調構文と反応できるようにしましょう!
間接疑問文の強調構文パターン
疑問詞 it is that〜
疑問詞が名詞節として働く間接疑問文の場合、
普通の強調構文と変わらない語順となります。
(例)i don’t know <when he went there.>
「彼はいつそこに行ったのかを知らない」
この「when」は「know」のOとなっていて、
名詞節として働いていますね!
このwhen節を強調すると…
I don’t know <when it is that he went there.>
「彼がそこに行ったのがいったいいつなのか知らない」
となります!
「疑問詞」と「S’V’〜」の間に
「it is that」をはさむ感じですね。
「that」の働きについては以上です!
どうですか?
メチャクチャ多く感じるかもしれませんが、逆にこの記事の内容をマスターしてしまえば「that」については完璧になります!!
こうやって、「that」をまとめているものはほとんどありませんので、ぜひこの記事を何度も読んで、確認テストで覚えていってください!
第6講確認テスト
では、最後に確認テストをして、
定着させていきましょう!
全部で23問あります!
(小問を入れると、46問です)
復習する際は、このテストをスラスラできるようになること目標にしてください!
解答はすぐ下のボタンをタップすれば見れるので、合っているかチェックしていきましょう。
「解説」をタップすると、その項目のページにジャンプします。
少しでも、詰まったり、わからないところが出てきたら、各説明のところに戻って確認してやー!
それでは、テストスタートです!
(1)次の英文を訳そう
【1】The population of American is larger than that of Japan.
【2】That which you learn will give you confidence.
【3】Those who are lazy will never pass.
解答
【1】アメリカの人口は日本より多い
【2】学ぶことが自信につながる
【3】怠け者は決して合格しない
解説はこちら!
(2)次の英文を訳そう。
・This is that book which I bought yesterday.
解答
これは私が昨日買った本だ
解説はこちら!
(3)(2)の「that」の役割は?
解答
関係詞で修飾されることを予測するマーカー
解説はこちら!
(4)「that far」を訳そう。
また、「that」と=になる語は?
解答
そんなに遠くに/so
解説はこちら!
(5)次の文の「that」の働きを答え、日本語に訳そう。
【1】This is a bus that goes to the station.
【2】There is nowhere that I can relax.
解答
【1】関係代名詞/これは駅へ行くバスだ
【2】関係副詞/くつろげる場所がどこにもない
解説はこちら!
(6)次の文の「that」の働きを答え、日本語に訳そう。
・That a man depends on others is true.
解答
Sのかたまり/人が他人に依存しているというのは事実だ
解説はこちら!
(7)「That he…」「That a/the man…」「That books…」を見たら、何を予測すべきか?
解答
Vが2つ来ること
解説はこちら!
(8)次の文の「that」の働きを答え、日本語に訳そう。
・I think that he is honest.
解答
他動詞のOのかたまり
彼は正直だと思う
解説はこちら!
(9)(8)のタイプのthatの特徴を2つ答えよう。
解答
省略できる・前置詞のOになれない
解説はこちら!
(10)「in that〜」「except that〜」の意味は?
解答
〜するという点で/〜するという点を除いて
解説はこちら!
(11)次の文の「that」の働きを答え、日本語に訳そう。
・The problem is that he is lazy.
解答
be動詞のCのかたまり
問題なのは、彼が怠け者だということだ
解説はこちら!
(12)次の構文の直訳と意訳を答えよう。
【1】The fact that〜
解答
事実は〜/実は〜
【2】The problem is that〜
解答
問題なのは〜/困ったことに〜
【3】The trouble is that〜
解答
困難なのは〜/困ったことに〜
【4】The probability is that〜
解答
可能性は〜/おそらく〜
(13)次の文の「that」の働きを答え、日本語に訳そう。
【1】The fact that he is honest is wrong.
【2】The fact that they believe is wrong.
解答
【1】同格/彼が正直だという事実は間違っている
【2】関係詞/彼らが信じている事実は間違っている
解説はこちら!
(14)(13)の「that」の見分け方は?
解答
thatの後が完全な文なら同格、不完全な文なら関係詞
解説はこちら!
(15)次の文を日本語に訳そう。
【1】I was glad that they liked it.
解答
【1】彼らがそれを気に入ってくれたことが嬉しかった
解説はこちら!
【2】He is such a nice man that everyone likes him.
解答
【2】彼はみんなが好きなくらい素敵な人だ
解説はこちら!
【3】I went to France, so that I worked in France.
解答
【3】私はフランスに行った、その結果フランスで働くことになった
解説はこちら!
【4】I am so young that I can’t do such a thing.
解答
【4】私はそんなことをできないくらい若い
解説はこちら!
【5】I opened all the windows so that the air would come into the room.
解答
【5】私は、空気がが部屋に入ってくるように、全部の窓を開けた
解説はこちら!
(16)次の文を日本語に訳そう。
・It is natural that you get angry with him.
解答
あなたが彼に怒るのは当然だ
解説はこちら!
(17)次の熟語の意味を答えよう。
【1】it seems[appears] (to 人) thatS’V’〜
解答
私(人には)〜のように見える・思える
【2】It happens[chances] that S’V’〜
解答
偶然〜する
【3】It follows that S’V’〜
解答
当然〜ということになる
【4】It turns out that S’V’〜
解答
〜であることがわかる
【5】It occurs (to 人) that S’V’〜
解答
私は(人の心に)〜が思い浮かぶ
(18)次の文を日本語に訳そう。
・I find it difficult that he will come here.
解答
彼がここへ来ることは困難だと思う
解説はこちら!
(19)次の熟語の意味を答えよう。
【1】take it for granted that S’V’〜
解答
〜なのは当然なことだと思う
【2】have[take] it that S’V’〜
解答
〜だと思う
【3】depend on it that S’V‘〜
解答
〜をあてにする
【4】see (to it) that S’V’〜
解答
〜するよう取り計らう
【5】owe it to A that S’V’〜
解答
〜なのはAのおかげだ
(20)次の文を日本語に訳そう。
【1】It was Tom that I saw yesterday.
【2】It was yesterday that I saw Tom.
解答
【1】私が昨日見かけたのは実はトムだった
【2】私がトムを見かけたのはなんと昨日だった
解説はこちら!
(21)次の形で表されたときの構文は何になるか?
【1】It is 副詞 that 完全な文
解答
強調構文
【2】It is 名詞 that 完全な文
解答
仮主語構文
【3】It is 形容詞/Vp.p. that〜
解答
仮主語構文
【4】It is 名詞 that 不完全な文
解答
強調構文
(22)強調構文だと判断できる形を6つ答えよう。
(後半3つは訳も答えよう!)
解答
①It is 人 that〜
②It is 複数名詞 that〜
③It is 固有名詞 that/which/who〜
④It is not A that〜, but B.
「〜なのはAではなくBだ」
⑤It is not only A that〜, but also B.
「〜なのはAだけでなくBもだ」
⑥It is not so much A that〜,as B.
「〜なのはAというよりむしろBだ」
(23)次の文を日本語に訳そう。
【1】When is it that he went there?
【2】I don’t know when it is that he went there.
解答
【1】彼がそこに行ったのはいったいいつなのか
【2】彼がそこに行ったのかがいったいいつなのか知らない
解説はこちら!
ココがポイント!
thatの働きは一気に覚えよ!
今回は、thatの働きについて解説しました!
thatは働きも多く、1つ1つ覚えていくとなると、
なかなか大変です。
しかも、こうやって「that」に特化してまとめて載っているようなモノはあまり無いので、どうしても「that」の知識がバラバラになってしまいます。
なので、本記事でまとめて一気に覚えていただいて、「thatマスター」になって読解に活かしていきましょう!!
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました!
お疲れ様でした!
英文読解の基礎講座シリーズをはじめから読みたい方はこちら!
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