勉強法 大学受験現代文 関関同立

【現代文総仕上げ】第14話 早稲田国語で現代文力を覚醒させる!

こんにちは!
S塾のりょーたです!

今回は現代文力をパワーアップさせる教材について話していきます!

前回までで、関関同立現代文に対する
直接的なアプローチはお話ししたのですが、
今回はさらに高みを目指したい・もっと現代文の力をつけたい、そんな関関同立志望者に
向けてのお話となります。
それでは本編スタートです!

本記事が刺さる人はこちら!

  • 関関同立現代文の力をもっと上げたい!
  • 関関同立の過去問を解き終えて、新しい問題集を探しているけど何かないかな?
  • 関関同立現代文で他の受験生と差をつけたい!

こういった疑問や希望に答えます

本記事の内容

  • 現代文の力を底上げするために早稲田国語を解け!
  • 早稲田国語の勉強法
  • 【解説】実際に早稲田の現代文を解いてみよう!

この記事を書いている僕は現役の塾講師で、教え始めて2023年現在で7年目です。

そんな僕が徹底的に解説します!

また本記事は、多くの生徒を関関同立逆転合格に導いてきた講師歴30年以上の先生も監修した記事です。

その方のブログはこちらから!
https://ameblo.jp/sirius-minnade-goukaku

早大国語で現代文力を底上げ!

現代文をもっとできるようになりたいんですが、何がオススメですか?

生徒A
佐伯塾長

早稲田の過去問にアタックするのがオススメやで!

早稲田大学は
当然みなさんも知っている大学だと思います。

ただ、関西に住んでいると、
あまり馴染みのない大学なので、
関関同立を志望する受験生にとっては、
早稲田大学の現代文が
どれほど難しいのかは想像できないと思います。

問題集は、一部を切り取っていたり、
解説がしやすいように
編集がされていたりしますので、
フル過去問を見たら、
その難しさに驚愕するかもしれません。

本文は当然長く、語彙も難解なら、
文章構成も難解、設問も一癖も二癖もあり、
なおかつ設問数が大量、と
最難関私大にふさわしい難易度となっています。

この質・量ともに最高峰の
早稲田の現代文にあえてチャレンジすることで、現代文の力を覚醒させようというのが、
早稲田現代文をやる大きな目的です。

本文をどう読めばいいのか、
設問の形式別に何を考えたらいいのか、
そういった現代文のルールを
解説とにらめっこしながら、体得していく、

それを何度も繰り返しやっていくと、
ある日関関同立の問題を解いたとき、
「あれ、こんな簡単やったかな?」
と感じることができるようになります。

これを感じることができれば、
覚醒が実感できるでしょう!

ここまでくれば、
現代文に関して困ることは無くなります

そういうわけで、
関関同立の現代文でもう一つカラを破りたい!
何となく解いてしまうクセがあるので、
きちんと頭を働かせて解くクセをつけたい!
と思っている方には、

10題〜20題ほど
きちんと解いてみることをオススメします!

では、何をすればいいのか説明していきますね。

この2冊で現代文を覚醒させよ!

早稲田現代文で演習することが効果抜群なのはわかりました!
普通に過去問をやればいいんですか?

生徒B
佐伯塾長

普通の赤本でもいいけど、
導入本があった方がいいと思うから、以下の2冊をオススメします!

①『世界一わかりやすい早稲田の国語』で早稲田現代文に慣れていく!

ゼロ講というページで、
国語の設問別の解き方のコツ・背景知識・よく狙われるポイントがうまくまとめられていますので、私大現代文では役に立つ内容となっています。

こちらの本では、
現代文は5題しか収録されていませんが、
解説が手厚いので、
早稲田大学のファーストアタックには
最適かなと思います。

【進め方】

  • ゼロ講を熟読し、自分で説明できるようになるまで繰り返す
    • 評論の読み方がまとめられているので、ルーズリーフ等にまとめておくのもアリです!
  • 第1講〜第5講を丁寧に解いて、
    解説を熟読していく
    • 「知っ得ゼロ講」は、現代文テーマについて書かれているので、自分なりに理解して、説明できるようにする。
    • 解答法なども書かれているので、自分でまとめるのもアリです!
  • 問題をもう一度解き直して、解説で読んだことができるか実行していく
    • 「この問題はこうやって、ここを読んで…」とブツブツ説明しながらやっていく。
  • 最低3回はタイミングを変え、
    考え直す
  • 掲載されている問題文は、
    何度か通読&音読する

②『早稲田の国語』で演習量を増やしつつ、解き方を固めていく!

現代文が11題収録されていて、
解説は可もなく不可もない
端的なレベルのものなので、
自分で考えるクセがつきます。

【進め方】

  • 1題ずつ丁寧に解いていく
    • 『世界一わかりやすい』で勉強した内容を活かす意識で、根拠を持って解答していく。
    • 時間はかかってもいいので、何となく正解を選ばないようにする!
  • 解説を読む前に、再度自分の解答を検討する
    • 解説の理解をより深めるために重要なステップですので、抜かりなくやりましょう。
  • 解説と自分の解答を比べ、間違っていたらなぜその解答が正解なのかを熟考していく
    • どうすればこの解答を選べたのか、を徹底的に考え、それをまとめていく!
    • こういう風に聞かれたら、こう解く!と自分で法則化していく。
  • 再度、問題にアタック→スラスラ解けるまでやる
    • 口で説明しながらやっていく(自分が先生になったつもりで!)
  • 最低3回はタイミングを変え、考え直す
  • 掲載されている問題文は、
    何度か通読&音読する

両書とも早稲田大学の
さまざまな学部の問題が掲載されています。

早稲田大学は学部ごとに、
難易度・形式が異なる問題を出しますので、
この2冊でバランスよく色々当たっておいて、
現代文の力を総合的に上げていきましょう。

その中で、この学部は関関同立、
特に立命館・関学に合う
問題形式が多く含まれている、
というのがありましたら、
その学部の問題のみ、
過去問サイトからダウンロードして、
解いてみるのも良いと思います。

数をこなすことを意識するのではなく、
勉強する質を重視して、頑張っていきましょう!

解けることを目的としつつ、
考え直し、考え直し、考え抜く、
本文をこれでもかというくらい
しつこく読み直してみる、という姿勢で、
早稲田の過去問を使用してください。

相当な力になってくれますよ!

現代文の場合、一旦力がつくと、
本文の誤読・設問の意図を取り違え・
選択肢の選び間違い、というのが極端に減り、
その力は以後それほどメンテナンスを行わなくとも変わりません

(英語はそういうわけにはいかないんですが…)

高次元レベルで安定すると、
現代文は記述問題以外は間違いようが
無くなりますので、

それをモチベに頑張ってくださいね!

では、最後に1問だけ実際に
早稲田の問題をやってみましょう!

実際に早稲田現代文を解いてみよう!

解けるかな?
とりあえず、頑張ってみる!

生徒C
佐伯塾長

2015年の早稲田大学文学部の問題を、1パラグラフ分だけ出題するので、チャレンジしてみて!

本文1段落と設問を1題用意しますので、
じっくり考えてみてくださいね。
それではどうぞ!

(本文)
①柳宗悦は、李朝陶磁を終生手元に置き、暮らしの器として愛し続けた。それは、物の在ることの神秘に、自在に入り込むことを可能にさせる親しい通路でもあった。1日常の神秘に入り込むための小さな通路というものが、ありうる。李朝陶磁が、若い柳宗悦に厳然として教えたものは、そのことだったと言ってもよい。この経験は、文字通りの開眼であっで、いったんこのように開かれた眼が、物を観ることにおいて、もはや失敗を演じたりしない。彼の開眼は、彼の天性と深く結ばれていて、以後、その眼は迷うことも曇ることもなかった。私たちにそう信じさせるものが、彼の振る舞いと文章にはある。

設問 傍線部1「日常の神秘に入り込むための小さな通路」とあるが、その例として適当でないものを次の中から一つ選び、その記号を記入欄にマークせよ。
イ 美しさが物から生まれてくる瞬間 
ロ 手元に置いて使う李朝陶磁
ハ 毎日生み出される雑器      
二 李氏朝鮮時代の簡素な儒教

どうですか?
難しいですかね?
時間がどんなにかかってもいいので、答えを出してみてくださいね!

全然、わからん笑

生徒A

何となく答えは選べたかど、自信はないかな…

生徒B

意外と読めたかも!

生徒C

答えは出せましたか?
それでは、解説していきます!

まず、設問をじっくり読んでいき、
設問の意図をハッキリさせておきます

設問 傍線部1「日常の神秘入り込むための小さな通路」とあるが、その例として適当でないものを次の中から一つ選び、その記号を記入欄にマークせよ。

まず、「その例として」と聞かれたら、
具体例を探すのではなく、
抽象(まとまっているもの)を
本文から見極めて、
その観点から選択肢を選んでください!

なんの具体例なのかという、
抽象をハッキリさせましょう

次に、「適当ではないもの」とありますので、
中心から外れた仲間外れを選びましょう。

ここから、傍線部の中身に入っていきますが、
傍線部の内容を見るときは
要素に区切って見ていきましょう。
すると、3つの要素に区切ることができますね。

「日常の神秘」
「入り込むための」
「小さな通路」
この3つを言い換えているものを本文中から探し、どういう意味なのかを明らかにしていきます。

本文へ

①柳宗悦は、李朝陶磁を終生手元に置き、暮らしの器として愛し続けた。<それ>は、物の在ることの神秘に、自在に入り込むことを可能にさせる親しい通路>でもあった。1日常の神秘に入り込むための小さな通路というものが、ありうる。李朝陶磁が、若い柳宗悦に厳然として教えたものは、そのことだったと言ってもよい。この経験は、文字通りの開眼であっで、いったんこのように開かれた眼が、物を観ることにおいて、もはや失敗を演じたりしない。彼の開眼は、彼の天性と深く結ばれていて、以後、その眼は迷うことも曇ることもなかった。私たちにそう信じさせるものが、彼の振る舞いと文章にはある。

まず、
李朝陶磁暮らしの器それは、親しい通路」とあるので、傍線部の「小さな通路」の言い換えがこの部分だとわかりますね!

次に、「物のあることの神秘」=「日常の神秘」になっているのもわかります。
〜に自在に入り込むこと可能にさせる
=「〜に入り込むための」も見えますしね。

まとめると、
小さな通路=李朝陶磁=暮らしの器
日常の神秘=物のあることの神秘

とわかります。

ここで、終わってはダメですよ!
次に、ここからわかることを
抽象化して考えましょう。

「小さな通路=暮らしの器」ということは
何か「物」的な要素が重要やねんなあ、
ということと

「日常の神秘=物のあること」なので、
「現在の日々の暮らし」的な要素が必要や、
ということがわかりますよね?

ここで、選択肢を見ていくと、

イ 美しさがから生まれてくる瞬間
ロ 手元に置いて使う李朝陶磁
ハ 毎日生み出される雑器
二 李氏朝鮮時代の簡素な儒教

ロとハは
ポイントがバッチリ入ってますね!

ということで、イか二の2択になるんですが、
(二が正解くさいけどね笑)

イは、
「物」というキーワードが入っているんですが、最後の「瞬間」が気になりますね。

でも、
「物のあることの神秘に入ることができる通路」とあるので、
「神秘が出てくる通路」=「美しさが出る瞬間」と捉え直すことは可能です!

この点は少し慣れるまでは、
難しいかもしれませんね…

で、二は、まず「儒教」が?ですし、
暮らしや日常とあるので、
やはり時間軸としては
「現在・今」になります。

二は、「李氏朝鮮時代の儒教」とあるので、
こいつだけ「過去」視点になっています。
ここから、二が適当でないもの
とわかりますね!

今回は、この1問だけなので、
関係ありませんが、
実際は問題が続いていきます。

なので、
この問いから以下のように
ポイントをまとめておくと、
後の設問に活かすことができます。

この問からわかることは、
毎日の暮らしの物から美しさが生まれる
です。

こうして、メモするなり頭の中でまとめるなりしておくと、後に出てくる内容一致等の問題にも活かすことができますね!

どうでしたか?
早稲田とはいえ、
きちんとした解法で解けば、
解けないモノではないということが
わかってくれましたか?

これをいきなり自分でやるのは難しいかもしれませんが、先ほど挙げた2冊をフル活用し、こうやって毎回根拠を持って答えられるようにしていってくださいね!

ココがポイント!

佐伯塾長

早稲田の過去問で現代文を覚醒させよう!

今回は、早稲田現代文の演習のススメについて
お話ししました。

これを読んで、早稲田の現代文を解くことで現代文の力が底上げされるんだというイメージを持っていただけたらと思います。

もちろん、カンタンにはいかないので、早稲田の難しさに苦しみながら格闘してもらえたらと思います。

ここまで、読んでいただきありがとうございました!

関関同立攻略シリーズを初めから読みたい方はこちら!

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